大昔は鼠小僧という勧善懲悪・正義の窃盗が居ました

子どもが舌ったらずな口調で、鼻歌を口ずさんでいます。愛と勇気だけが友達さ。夕方に再放送しているアンパンマンです。もちろんこの曲を、子どもは意味も分からず歌っているのですが、私はこの曲の歌詞を見ると、ちょっと悲しい気分になってしまいます。アンパンマンのマーチって、自己犠牲推奨の曲な気がして。まあ実際には、顔が濡れただけで元気がなくなってしまう、すごく弱いヒーローなわけですが。アンパンマンよりもっと大昔には、鼠小僧という勧善懲悪・正義の窃盗が居ました。私はただのお話だと思っていたのですが、実在の人物らしいですね。こちらはアンパンマンと違って、聞くとちょっと憤慨するといいますか。嫌いです。だって空き巣じゃないですか。泥棒。犯罪者ですよ。史実でも、最後は処刑されているようですが。

空き巣被害って、あったことがある人にしか、怖さ、悔しさがわからないと思うのです。直接犯人と顔を合わすわけじゃありませんし、命をとられるわけじゃありませんからね。まあ、お気の毒。金銭的な意味で言われるだけです。でも空き巣被害は、それだけじゃないですよ。

閉めたハズの鍵が開いている。それだけでもちょっとドキッとしますけど、中に一歩足を踏み入れ、出かけた時と全く違う状況になっている室内に、驚愕します。間違いであって欲しい。よその家に入っちゃった。そんな動揺が頭を駆け巡ります。空き巣って、本当に酷いですよ。短時間で盗めるものを探すために、これでもかというくらい、家の中をめちゃくちゃにします。関心のない物は投げ捨てますし、壊されるものもあります。何より今まで家族だけで使ってきた、皆の心のよりどころである自宅に、無断で入り込んで荒らし、大切な物を勝手に盗んでいくのですから。盗んだものをその後何に使おうとも、許されるはずがないのです。

空き巣に悔しい思いをしたくなければ、しっかりとした防犯を、本当にお勧めしますよ。